55 :本当にあった怖い名無し : ID:DZUYDzAN0

ウィリアム・イースタリー『エコノミスト、南の貧困と戦う』

著者は、15年間世界銀行で貧困国への支援プロジェクトなんかを担当していた人物で、
この本はその経験をまとめたもの。
過去の貧困国支援が失敗した経緯を分析して改善策を提案する本なので
全体的に重いんだけど、その中でも特に読んでて痛かったのが
「貧困層が多く困窮度合いのひどい国ほど優先的に手厚く支援する」
方針が破綻する経緯をつづった箇所。

失敗する原因はとても単純。
この方針では、国民の困窮が深刻なほど多くの支援が受けられる。
ここでこうした国の指導者の立場に立って考えてみると、
国内の貧困層が減れば自分が受け取る資金が減り、
貧困層が増えれば自分が受け取る資金は増えることになる。
さて、この指導者は、国内の貧困層を減らすほうに努力するか、
それとも増やすほうに努力するか?
言うまでもないよね、と。

筆者の結論
「逆説的にだが、もし(貧困撲滅を目的とした)援助供与の決定が、
貧困層に配慮しない冷酷な機関にゆだねられたとしたら、
援助受取国における貧困層の生活水準は上がるだろうと考えられる。」

・・・・苦いよ('A`)


90 :本当にあった怖い名無し : ID:mLOh85PS0

ドラマ相棒にあった話
戦後からお互い結婚もせず支え合って生きてきた老姉妹。
その妹が公園の池で溺れて亡くなった。
原因はある男に鞄を池に投げ込まれ、それを取ろうとしたため。
男の目的は「池に落ちた鞄を取ろうとして池に落ちる」という
面白動画を撮り、動画サイトにアップする事。
予想通りの画は取れたが妹の身体が弱く、溺れ死ぬ事は想定外だった。
真実を知った姉は復讐のため爆発物を作り、
男をうまく呼び出し自分もろとも死のうとした。
しかし神部に説得され結局スイッチは押せなかった。
情状酌量の余地があるとしても姉はかなりの罪に問われるだろうが、
男の罪は鞄の窃盗くらいと言われてたのが後味悪かった。

冷蔵庫に入った写真の件を見てなんとなく思い出した話。


109 :1/2 : ID:K+D0Zwes0

個人的に後味が悪い話なので、そう思えなかったらごめんなさい。
ざっと10年前の小学校の頃の話。Mちゃんと私は仲がよかった。どっちも母子家庭。
Mちゃんは少し前に両親が離婚してお父さんが出て行ったのはクラスの殆どが知ってることだった

国語の授業でコスモスとかそんな名前の戦争の話をやった
内容は「お父さんが戦争に行って帰ってこなかった。娘は幼かったのでお父さんのことを覚えていません」っていう話
感想を書いて一人ずつ、教室の端から順番に読み上げていくっていう時に
みんなの感想は似たり寄ったりで「娘が可哀想」というものだった。
(私はぼんやりしていたので挿絵の色が綺麗だったとか変な感想を書いた)

Mちゃんだけは違う感想で
「娘は可哀想だけど、この時代はよくあったんだと思う。娘はお父さんの記憶がなくて幸せなのかもしれない。
家族を残していくお父さんと、お父さんとの思い出のあるお母さんは辛かっただろう」とかそんな内容だった
自分の感想を否定されたと思った我の強いクラスのまとめ役の女の子が「Mちゃんの感想は意地悪だと思います!」と言った。
なぜか妙に団結してるクラスで、他の子も怒り出して一斉にブーイング。Mちゃんは批難を浴びて泣き始めた
先生がクラスを静かにさせて、「この話の感想は娘は可哀想だとなるべき。もういいから、次」と投げやりに言った。
先生は他の人と違うことをする人や一般的でないことを兎に角嫌う人だった。Mちゃんの感想は異常だったらしい
片親の家庭は嫌い、ハーフも外国人も白人でないと見下す、みたいな人だったから元々嫌ってたんだろう。
授業が終わるまで、ちょっと離れた席からでもMちゃんの啜り泣きが聞こえた。


110 :2/2 : ID:K+D0Zwes0

休み時間になってMちゃんに声を掛けに行こうとしたら先生がMちゃんの席に来た。
口調は丁寧だったけど「自業自得の母子家庭のくせに、戦争で離れ離れになった家族と比べて自分が可哀想なんてアピールはやめろ」とかそんな意味だった
Mちゃんはそれを聞いた途端教室を飛び出してそのまま早退。仲良しだった私が放課後ランドセルを届けることになった。
私には可哀想アピールには聞こえなかったけど、先生はそう思ったらしい。

Mちゃんの家に行くとMちゃんはいつも遊ぶMちゃんの部屋とは違う部屋に案内した。その部屋には仏壇があった。
なんとなく一緒に線香をあげて、Mちゃんのお母さんが帰ってくるまでの数時間を一緒に遊んだ。
お互い殆ど黙っていたけど、時たまMちゃんがポツポツと
「お父さんは小さい頃に死んだ」「前に出てったお父さんは私のお父さんじゃない。」「あの子と自分を比べたわけじゃないんだぁ…」と途切れ途切れに話した。
その時まで母子家庭になった経緯を考えたこともなかったけど、先生は死別だって知ってたらこんなこと言わなかったのか、と思うと多分そうでもない。
Mちゃんに口止めされたので、Mちゃんのお母さんはこのことを知らないし、クラスの子もMちゃんのお父さんは亡くなってたってことは知らない。
このことは大きな問題にもならずに「Mちゃんが学校を抜け出した」というだけの話になった

当時はなんにも考えていなかったから釈然としないと思っただけだったけど、
成長するにつれMちゃんがどんな気持ちで私に話してくれたのかとか考えてしまって思い出す度に後味が悪い


引用元:http://toro.2ch.net/test/read.cgi/occult/1376864555/